中東留学を選ぶ米国人学生
アメリカでは、恒例となっている大学3年生の海外留学に中東諸国を選ぶ学生が増えているという。アメリカという国境や見解の域を越えてエジプトやレバノン、シリア、ヨルダンといったアラブ世界を体験したいという学生についてニューヨーク・タイムズでは詳しく紹介している。
彼らはカイロアメリカン大学でアラビア語を学び、文化的な衝突や宗教上の問題にも対処し、休日にはほとんどのアメリカ人がニュースだけで目にする、ヨルダン川西岸地区やイラク北部といった場所を訪れる。国際教育機関が今年2月に発表したレポートによると、アラビア語国へ留学する米国人学生の数は2002年の562人と比較して、5年後の2007年では3,399人と6倍も増加している。
留学先に変化の兆し
この数字は、33,000人以上に及ぶイギリスへの留学生や、中国で学ぶ留学生13,000人と比較すると少ないと思うかもしれないが、海外留学先では中東諸国は最も急速に伸びており、2006年から2007年までの一年間でみると、イギリス(+1,9%)、中国(+19%)に対してアラブ諸国で学ぶアメリカ人の数は60%も増えている。
このような伸び率は2006年に始まった米国政府の言語奨学金政策で、大学生に外国語を習得させようというプログラムで対象となる12カ国語のひとつにアラビア語も含まれていることが影響していることは間違いないだろう。
NY Times
http://www.nytimes.com/2010/08/08/fashion/08Abroad.html?_r=2&scp=1&sq=%22study%20abroad%22&st=cseThe American University in Cairo
http://www.aucegypt.edu/Pages/default.aspx