仙台育英学園高等学校(宮城県)の外国語コースは、現在行われているハワイ短期留学の効果を最大に高めるため、VRシミュレーショントレーニングをハワイVR留学プログラムとして導入することを決定した。
同校は新型コロナウイルスなどによる海外での教育活動中止・延期への対策としても期待をかけている。
アメリカ人講師とシチュエーション英会話
日本でVR英会話サービスを展開をしている会社Immerse Inc.(本社:米国カリフォルニア)と協力し、仙台育英学園高等学校外国語コースは長年実施しているハワイ短期留学の事前シミュレーショントレーニングとしてハワイVR留学プログラムを2020年夏から正式導入する。
「空港」「海外レストランやカフェ」「ホームステイ先における自己紹介」など、留学先で発生する英語でのコミュニケーションをVR上で作り出し、アメリカ人講師とシチュエーション英会話をすることで、生徒は留学に限りなく近い感覚を持ちながら、バーチャルシーン上で”留学”の一部を事前に行うことが可能。
これまでの仙台育英学園高等学校外国語コースの短期留学事前研修は臨場感と緊張感が十分でなかったために、初めて海外渡航する生徒の中には様々なシチュエーションにおける相手国の文化的背景や自身の”実戦”での英語レベルを一部理解できないままに渡航することがあった。
そのため、「想定以上に会話ができないことに現地で気づき、十分に会話チャンスを掴めないなど留学機会に見合った効果を実感することなく帰国する」というケースもあった。
VRシミュレーショントレーニングを活用
このようなことから、同校外国語コースではイマースのVRシミュレーショントレーニングを活用し、本来留学に行くまで感じられなかった生徒自身の課題を事前把握させ、短期留学における文化理解や語学学習をより効果的に行うことを目指している。
同校は昨年2019年10月よりイマースが提供するVR英会話を試験的に使用を開始。生徒の満足度や学習効果を測定をした結果、生徒の満足度が高く、学習効果も統計的に有意に上昇した例もあったことから、VR留学プログラムとして正式に導入することを決定した。 (慶尾六郎)