美味しい話にご用心
クリスマスの数週間前、アメリカの大学に「冬休みはメキシコで英語教師のボランティアをしよう、経験は入りません、交通費、宿代、食事こみで費用はたったの300$」と書かれたチラシがでまわった。
「たったの300$でメキシコにいけるなんて」とたくさんの大学生がこの美味しい話にのっかったのだが、実は「英語合宿」という名の「宗教活動」であったというのだから驚きだ。
(Phto:
religion By loop_oh)
主催者は宗教団体「グッドニュース宣教会」
今回この合宿を主催した教団は、韓国に300の教会をもち、世界43か国に120教会を展開する「グッドニュース宣教会」。
ある参加者によると、この合宿は喜びのニュース宣教会の創始者「朴玉洙牧師」の話を2時間以上も延々と聞くという、マインドコントロールに近い会合だったという。
会合の中で朴氏は、「人間の心は不浄で邪悪に満ちあふれているため、オープンハートが必要だ」と独自の宗教理論を展開していたそうだ。
同意書には必ず目を通そう
ある大学生はこう声を荒らげる。
「自分はこの宗教詐欺の被害者だ。」
しかしそれに対して、朴氏はこう反論した。
「宗教セッションがあることは事前にメールで通知しており、それに対して学生たちはサインをしている。また、途中で合宿を脱退したのはたった20人で、残りの400人は2000人のメキシコ人たちに英語を教える素晴らしい経験を積んだ。」
いずれにしても、「美味しい話」には十分することと、送られて来た「同意書」などには必ず目を通してからサインすることが大切だと言えるだろう。
編集部 鈴木真美
Traveling to Teach English; Getting Sermons Instead
http://www.nytimes.com/