チェジュ島に西欧の名門学校区
ニューヨーク・タイムズが報じたところによると、2015年までに、韓国チェジュ島に“チェジュ・グローバル・エジュケーション・シティ”ができる。そこに12の西欧名門学校の分校が政府資金援助のもとオープンする予定だという。そこではすべての人―学生、教師、事務員、医者、店員―が英語だけを話すという。
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韓国では海外留学は重要
韓国ではよい大学に入るため、堪能な英語力とアメリカの名門大学での学位を得ることが重要なステータスとされているという。そのため多くの親は子供たちを小さい時から海外留学させる。
政府の公表したデータによると、小学校から高校までの韓国人で海外留学する子供の数は、1999年には1840人だったが、2008年には27,350人へと増加した。しかし子供たちを海外留学させることに大きな懸念が生じている。
家族がばらばらに?
韓国では多くの母親が留学する子供に同行して一緒に海外へ行ってしまい、父親が一人、家族を資金面で援助するために残されるという。なかにはそうしたことが離婚へと発展してしまうとのことだ。
さらに、留学する子供たちの多くが帰国しても仕事に就くこと、韓国語を流暢に話すこと、韓国のビジネス手法に適応することなどが難しくなる場合が多く、留学先にとどまる子供たちが多いという。こうしたことは世界的に見ても出生率の少ない韓国では大きな問題になっている。
留学することなく西欧の名門学校に通う
韓国内にそうした西欧名門学校ができれば、海外へ留学しないですみ、家族は一緒にいられる。その上、名門学校の教育を受け、よい大学に入るための準備ができる。しかも海外留学するより安く済む。
こうしたことを受けて、最近多くの西欧名門学校が韓国に分校を建てているという。政府はこれによる経済効果も期待しているとのことだ。
NEW YORK TIMES
http://www.nytimes.com/2010/08/23/world/asia/23schools.html?ref=international_education