昨年の失敗
カナダ政府がインフルエンザの流行に備えてワクチンの予備を探しているという。 カナダ政府がワクチンの確保に躍起になっているのは昨年の失敗があったからだとニュースサイト
THe Grobe and Mailが報じている。
【image】USACE Europe District's photostreamカナダは昨年のH1N1型インフルエンザの流行時にワクチンが足りない事態に陥った過去があった。いくつかの地方ではワクチンが足りなくなり、子供たちを車へ乗せて他の地方に接種へ出かけなくてはならない状況だった。ピーク時の前にはワクチンが準備されておらず、たとえピーク時にワクチンを打ったとしても効果が発揮されるのは2週間後からなので全くと言っていいほど機能していない状態だった。
人々がワクチンを欲している時期に用意することができず、やっと用意できた頃にはワクチンなど必要ない状況だった。 カナダ政府のH1N1型インフルエンザに対する認識が甘かったため各地方との連携もとれておらず、ワクチンの必要量を正確に把握していなかったことも大きかったという。
過去にワクチンが届かなかったことも
有識者のPaul Lucas氏は、今回だけでなくいつも予備のワクチンを確保しておく必要性を説いている。1976年のインフルエンザ流行時にカナダがアメリカに注文しておいたワクチンが届かなかった過去もあるからだ。
昨年のインフルエンザの影響で全世界で約18,000人が死亡、カナダでも428人が命を落とした。予想したほどの猛威ではなく税金を投入するほどのことでもないと反論するものも出たが、オンタリオのワクチンプログラムの調査では、人口の33%程度の感染に抑え、50人の命を救ったとしている。
ワクチンを打つ予定のある方はインフルエンザの季節が来る前に余裕を持って行っておくべきだろう。
The Grobe and Mail